白河屋の揚げまん

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白河屋の揚げまん.JPG「なぜ今まで知らなかった!」
と遺恨に胸をかきむしりながら、
のたうつほどおいしいのが白河屋の揚げまんです。

 

封を切ると、
パアッと小麦の焦げたにおいが立ち上り、
パン屋の店先に立っているようです。
まるでバゲットの香ばしさです。
衣の表面はサクサク乾き、
衣それ自体はもっちりと濡れ、
相反するふたつの食感が噛むよろこびを倍増させます。
菓子職人の「どうだ!」の声が聞こえそう。

 

菓子の分類としては、
あんドーナツに似ているのですが、
同じ小麦の作品ながら、
ドーナツのようにスポンジではなく、
中国大陸の饅頭に近い感じ。
素朴で懐かしく、
乾いた大地の味がします。

 

「月」(にくづき)のとなりに「旨い」と書くように、
油脂は旨みそのものとなって口中で騒ぎ、
こし餡のひんやりとした甘みを引き立たせます。
食感と味覚にひそむ両極端、
硬と軟、
冷と熱が五感にメリハリを与えるので、
するすると何個でも胃の中に落ちていく。
これはかなりヤバイです。

 

白河屋の揚げまんは、
劇団『ふるさときゃらばん』の山林堂典子さんが送ってくれました。
福島県二本松市の名物だそうです。
東京や大阪で見かけることはないけれど、
地元で知らない人はなく、
「最中」や「大福」のように「揚げまん」というジャンルが確立されており、
「揚げまん御殿」が建つほど売れる商品だとのこと。
中でも「白河屋」のものがおすすめと山林堂さんの選。

 

こんなにおいしいものが、
地元だけで消費されているのですね。


もったいないなあ・・・
というか、
うらやましいなあ・・・

photo=蛯乃木ユウイチ

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このページは、蛯乃木が2008年12月12日 10:33に書いたブログ記事です。

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